「もまた」問題
too,also,否定ならeitherなどの「もまた」と訳するものですが。
I study English ,too.をどう訳すのか?
- 中学までなら「私もまた英語を勉強します」や「私は英語もまた勉強します」が多いと思います。
- それが高校になると、強引に1パターン増えてきます。不自然な日本語は気にしないで下さい。
「私は英語を勉強もまたします」
もうお分かりだと思いますが、「もまた」の対象が、わかりやすい主語だけでなく、目的語、動詞まで、もっと言うと、あらゆる要素で可能性があるということです。
当たり前の話ですが、会話をしていて、この文章の前に前文があって、そこで「もまた」を使うもとになった1つ目の事象がかかれているはずです。
そこを理解してから、この文章を訳すので、正解が1つとなるだけです。
中学までなら、問題文の会話自体が簡単なため誰でも理解して、無意識に正しい日本語を使えているものが、高校になり、長文自体がわけがわからない英語論文になり、テキトウにごまかそうとして違うところに、「もまた」を入れてきます。
否定のeitherなんかが使われると、「どちらも」「両方の」なども機械的にうろ覚えた言葉を無理やり入れてくる答案もかならず5%くらいはでてきます。
日本語の「てにをは」は本当にやっかいです。
「もまた」問題で、日本語を入れる場所も重要なのにもかかわらず、
- 「私はこれが大好きです」というように、日常会話ではむしろこの方が自然かもしれない「は」「が」を目的語にも使用できてしまったりします。
「私はこれを好きです」ならまだしも、大好きになると「私はこれを大好きです」より「私はこれが大好きです」の方が自然となります。 - 「私、英語ができます」というように、他にも、主語の「は」を省略してみたりと、いろいろなバリエーションがあります。
英語の構文が理解できているのかで、英文和訳は減点法で点数をつける事も多く、英語の構文は理解できているように見えているのに、日本語の使い方が間違っているのか、本当に最初から英語構文を理解できていないのか、そこを見極めて採点しないといけない点が大変です。
結果として、日本語の使い方が間違っているだけと思われるケースでも、客観的基準で言えば、バツとなることが多いです。
こういう採点基準は昔を思い出しても、学校でも塾でも一切聞いたことがなく、たぶん今でも常識的にできる子はできていてマルをもらっていて、そうじゃない子はたぶんバツを貰っても、気づいていないんだろうとは思います。
(先生や予備校次第なんだろうとは思いますが)
こういう小さなポイントを重ねて、(一部の天才ではなく)大多数の凡人ほど、意識的にマルを確実に貰いに行く解答の努力をしていかないといけません。
1つの英文が5行以上になることも多く、学術論文が多く出る受験長文の和訳では、白紙・ゼロ点の答案もかなりあります。書いている日本語も、本人が理解しないまま暗記単語を無理やり繋げるため、全く意味不明なものがやたら多くなります。
英語試験なのに、まともな日本語をかけるかどうかという皮肉なポイントです。