偏差値50以下の高校で、中学は全くできなくても、」高校で急にワンランク上げられる(勉強の理解知識が急に頭に入ってくるようになる)ケースはまず例外です。基本はほぼありません。
なぜなら、高校は勉強の進度・要求される理解度が格段に上がってしまい、積み上げ型の英数科目は中学で偏差値50以上ないと、できる子の倍苦しむからです。
それでもいるんです、例外の生徒が!
ローとミドルのケース、二人の例を紹介します。
ローのケース。最強ローレベルでは、中学で分数や小数、be動詞もわからなかったレベルのまま、定員割れの高校進学者。
高校になって、分数ができなくても虚数などの計算も、英語は文章丸暗記していると正解も増えてきた感覚がでてきたとのこと。(中3の受験特訓でやっても、勿論無理だった子が。。)
なぜできるようになったのか?予想外の答えがありました。だから例外です。。
- 学校や親からのプレッシャーがかなりなくなったから。
中学までは、できない子なりでも、内申点をどうのこうの?定期テストどうのこうの?と親と先生両方からの圧が相当あります。メンタルが弱い子は勿論不登校になります。
それが高校に入ると、義務教育でもなく、親も先生もある意味達観するので、それで本人がリラックスできるようになると、なぜか、普通に勉強して覚える事が進んだということです。。 - AGSでも一貫して教えてきたが、学校の足かせ(課題やテストや部活からくる制限)がゆるくなって、もともとやりたかったデザイン、ゲームプログラミングにより注力できるようになった。
常識的に考えると英語が全くできないのに、C#やunityプログラミングでは普通の子より少し遅い位で、エラーメッセージの英語がわからなくても、進むようになりました。(詳細分析は省きます。やはり興味とやる気としか言いようがないもの。。) - 結果、高校科目の大半で学内上位に入る(勿論学内ですが。。)。
もちろんガリ勉になったわけでもないですが、AGSを塾でありつつも、家よりも集中できる自習室(一般の学習塾の自習室でも友達とつるみ始めると逆効果なので、一応注釈します)として何か勉強が進むルーティン作業として、淡々とうまくいくように1年以上かけてできるようになったのもあるかもとの本人談。
ミドルのケース。
偏差値50前後で、中学では中3の追い込みで何とか英数7割得点。普通の勉強はやればできるという自信をもっているが、テストで8割は取れないレベル。
中学と同じ感じで勉強を続けると、間違いなく高2英数あたりから成績が下がってくるのが普通(急に難しくなるので)。数学・物理をあきらめて文系選択者も多い。
部活に入らなかった事も大きいかもしれませんが、1日数時間勉強を苦なくできるようになった位から成績が安定上昇し始めました。
- 部活入らず、自主勉強中心に切り替えられる
内申も関係なく、学校でも通常の問題集を使い始めるので、それほど自主と学校勉強の違いも高校はなくなります。ただ、高校はレベルが高くなると、それより先生(の教え方)との相性が大きくなります。外れも多いのでその場合を想定して、自分のペースで毎日コンスタントに自習するルーティンが一番重要です。(学校偏差値と教師の良し悪しはほぼ無関係です) - 自主学習のやり方(教材選び・ノートの取り方・復習の仕方など)・勉強法の完成度を高める。
自分のペース=自主学習の完成度が全てです。自分で当たりの参考書問題集とやり方を見つけないといけません。AGSではその前提でいろいろ教材を試します。理想は中学で自分の勉強法を確立しておくことですが、中学まで塾の教材だけ・講習だけで他人任せで勉強していた子ほど、自主学習に慣れるまで大変です。
高校の塾予備校でも、中学と同じような感覚では費用面でも現実的ではなく、それでも暗記理解はやはり自主学習がまずありきです。 - 学校成績より実力模試結果を重視する。
中学と決定的に違うところです。親も中学と同じ認識だと、無理無駄な勉強を子供に強いることになります。
一般模試は難関大合格が標準の問題となります。中学までのように満点を取れる問題レベルではありませんので、それに対応できる計画が必要となります。
学校も今は現役合格を前提にどこも先取学習ぎみに進度が決定されていますが、それでも遅いです。塾や自主学習では、(無理でも)東大京大に受かる前提で進度を組むのがベストです。 - 英数をとにかく勉強しまくる、好きになる
高校の英数科目は本当に底なしです。授業や解答解説を読んで理解できないケースもかなり増えてきます。その時にどうするのか、学校以外で質問できる環境があればベストです。
従い、中学までと違い、単純に講義型授業やビデオ講座で解決できないことも多いのが現実です。解決できるのは基本的にすでに勉強ができる子だけです。できない子ができるようになるには相応に方法論と努力が必要です。
一言で言って、中学と高校の勉強は全く別物です。中学はできて当たり前、
高校は勉強しても勉強センスがないと正解にならない位レベルが上がります。
そこに気づかないと、勉強以外で結果を出す選択もできないので、やはり万人に気づいてほしいことです。
少子高齢化、日本経済の縮小、競争過多、個性と自由化など、どうしてもより自己責任論が高まる社会となります。普通の学校や塾に頼っていてはだめです!これが言いたいことです。
ここに挙げた勉強成功例はあくまで例外ですが、そのエッセンスを知り、一度はここまで勉強してみることが重要です。そこまでして初めて次に見えてくることもあります。
特にミドル・ローエンドの生徒は最初から「勉強をやりきってみよう」と思うこともまずありません。でも、勉強自体の習慣は必ず役立ちますし、会社組織で高学歴の上司に対抗するにもまずは敵を知ることも大事です。
普通なら載せない記事を書いていますが、この記事で何かをするきっかけになればと思います。